石川真生(まお)さん(66)は、生まれ育った「沖縄」にこだわり、この地で生きる人々や変わりゆく故郷の姿を活写し続ける写真家だ。米軍基地問題などで翻弄(ほんろう)するヤマト(本土)への怒りを、時にストレートに、時にユーモアにくるんだ作品群は、沖縄の今を鋭く照射している。
夏本番を迎えた7月半ば、豊見城市に石川さんを訪ねると、8月に那覇市内で開く「大琉球写真絵巻2019」展の準備に追われていた。
3度にわたるがんの手術を乗り越えたものの、首のヘルニアが悪化して難聴にも悩む。満身創痍(そうい)だが「あちこち痛いと言っても展覧会は決まっているし、やるしかない。仕事が好きだし、今も撮りたい気持ちが勝っている」と気丈に振る舞う。
戦後74年を迎える今なお、米…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル